間違った空調の省エネ対策‐夏-

 電力料金の高騰により省エネ対策についての関心が高まってきている今日この頃ですが、巷では勘違いや知識の欠如から逆に増エネになってしまうような間違った省エネ対策が流布しており混乱を招いております。
 今回はやってはいけない対策について解説します。

①フィルターシートを設置

掃除の工数を減らすための対策

 天カセ型室内機のフィルター清掃の手間を省くために四隅にマジックテープを両面テープで取り付けることでフィルターシートの着脱を簡易にする形で装着している店舗や事業所が散見されます。 
 コンサル先での電気料金がいきなり二割跳ね上がっことで現場調査に赴いたところこのような愚策が行われていました。 埃で目詰まりしてしまうと吸排気の際にコンプレッサに余分な負荷がかかることで増エネになってしまいます。 そのために2週間~1ヵ月に1回のフィルター清掃をタスクの一つに盛り込んでます。
 参考写真のようにフィルターシートを装着することは、例えてみればマスクをして長距離マラソンを走るようなもので省エネの観点から言葉を選らずに評価すれば「百害あって一利なし」です。 すぐにやめてください。

②「微風」が省エネとして有効説

風速は「微風」より「自動」

リモコン設定で風速を「微風」にするのが一番省エネになるという説を信じて微風設定にするケースがあります。

 たしかに強風より微風の方が消費電力が少ないのは事実なのですが、開口部や断熱材などの環境に左右されますが設定温度にするまでの到達時間がかかってしまうことにより増エネとなってしまうのです。 自動運転にすることで設定温度まで一気に下げて設定温度になったら自動的に惰性運転になるほうが省エネ的には有効です。 
 「自動」をデフォルトにしてください。

③「こまめなスイッチのON/OFFが省エネ」説

コマメなスイッチOFFが省エネ説

これはしっかりとした結果があり電力中央研究所の検証ではエアコンを「こまめに消す/30分ごとに5分停止」と「つけっぱなし」の場合との比較では「つけっぱなし」の方が30%の省エネとなるとの検証結果が出ている。

④「つけっぱなしが一番省エネ」説

連続運転が有効?説

 ③で紹介した「コマメなスイッチOFFが省エネ」説が論破されたことを受けて24時間つけっぱなしが有効と勘違いしてしまうケースが散見されます。 9時から~17時が就業時間の事業所において常に自動運転にすることで空調負荷を抑えるために従業員が全て退社した17時以降もつけっぱなしで24時間運転を行い電気料金が上がったというケースがあります。 省エネの極意としては「動かさない」が最強です。 不要な時は惜しまずに止めましょう。 夜間の無人のオフィスで空調が自動運転しているのは全くの無意味で増エネ以外の何物でもありません。
 1時間の昼休みに無人になるオフィスを空調運転したまま留守にするのはOKです。 
 目安として2時間以上の外出であればOFFにしましょう。

⑤湿気を取るには「除湿」が最強説

湿度と室温のバランスで不快指数は変化します。

 湿気でジメジメした外気はとても不快で暑さを増してしまいます。 事実、サウナなど乾燥した環境において室温は90℃くらいでも一定時間耐えることが可能ですが湿気が伴うと30℃でも過ごしづらくなります。
 湿度を取るために「除湿」という機能がありこの「除湿」の方が湿気を取るのに適していると思われがちですが、除湿量においては「除湿」は1.1KGに対して「冷房」は2.3KGと倍以上の能力を発揮します。
 冷えすぎが気になる方は「除湿」を選ぶべきですが湿気を取ることを優先するのであれば「冷房」の方が2倍以上の効率で除湿して冷やしてくれます。 

疑問に思ったことは必ずネットで検索をすることで問題解消が可能な世の中ですので今後も気になることは検索機能を有効利用しましょうね!

効果的な除湿手法 -事業所-

除湿のすすめ

関東地方を基準にして解説となりますので他の地域の方はその地域なりの微調整をされてください。
気象庁のデータに基づくと関東地方では6月から10月に湿度が高くなります。
台風の発生など南から湿った空気が舞い込む季節となるのが気候的な原因です。

湿度が上がると体感的に気温を高く感じて不快指数が上がることとともにダニやカビの発生といった衛生的な問題が発生してしまうために経済的にも衛生的にも対策を講じる必要があります。

いかに効率的に効果的に除湿を行えばいいかについて解説したいと思います。

縦軸が湿度 横軸が気温になります。
https://ameblo.jp/ohnodani/entry-12051201317.html 出典:大野文化圏ブログ

上の図にあるように28℃の室温であっても30%前後の湿度であれば快適と感じる環境となります。
エアコンによる除湿機能は機種ごとによって「再熱除湿」「弱冷房除湿」と2通りあります。 詳細はリンク先の「やってはいけないドライ方式」をご覧ください。 前者は快適と引き換えに電気料金が高くなる傾向があるためになるべく使わないようにと指導をしてます。 

除湿を促す効果的な手法3選!

①こまめな換気
窓を開けてこまめに換気することで室内の湿度を下げることが可能です。 空気の通りをよくするために二方向以上の窓を開放してください。 雨の日なども外の湿度を室内にいれないようにと窓を閉めるのではなく空気のよどみが一番の悪になりますので天候に関わらずこまめな換気が良いと認識して下さい。

二か所以上の窓を開放することで空気の通り道を作ることがポイントです



②サーキュレーターや扇風機の利用
空気の通り道から外れてしまっている空間は澱みが出てしまうので、そこが湿気の温床となってしまう可能性があります。 その際にはサーキュレーターや扇風機の力を借りて対流を促して改善願います。

居室の計上によって空気のよどみをサーキュレーターで防止してください。


③室内環境の可視化・数値化
何においても可視化・数値化は効果を求めるときに必要なものです。
主観で動くのではなく具体的な湿度を把握して窓の開放やサーキュレーターを利用して湿度の改善を図りましょう。
①・②をやることと③により現状を数値化して把握したうえで機器の運転を行いましょう
写真は不快指数計になりますがこの他に湿度計と不快指数表などの組み合わせも可能です。

不快指数計 快適な状況を見つけてください

除湿器やエアコンの除湿運転のコスト試算
除湿器:除湿に特化した機能で室内環境に応じて対策が可能です。
弱冷房除湿(エアコン):室内温度と湿度を同時に下げます。 肌寒くなってしまう可能性があります。
再熱除湿(エアコン):室内温度はさげずに湿度だけをさげます。 電気料金が確実に高くなります。
*再熱除湿のドライ方式の見極め方はドライ運転にしたときに室温設定ができるかどうかです。 室温調整ができるのは再熱除湿方式だけです。 24℃のように具体的な室温設定が可能だったり+1℃のような設定がありますがいずれの場合も電気代が高くなる再熱除湿方式となります。 室温や状況に応じての使い分けが良いと思います。

<除湿器の電気料金>
700Wの除湿器を一般の事業所で使った場合の電気料金の試算式

700W X 30日 X 10時間 X ¥30/kWh ÷ 1000=6300円

2.2kWのエアコンのドライ運転により除湿を目的として使った場合の電気料金の試算式

2.2kW X 30日 X 10時間 X ¥30/kWh ÷ 1000=19800円

同じ効果が得られるかということについては無視した乱暴な試算式となりますが、安易にドライ運転や除湿器の導入を優先してしまうと3倍近くコストがかかってしまうことを念頭に置いて工夫していただきたいという目的の発信となります。 除湿器の稼働においても3選を有効活用することで除湿器の効率を最適化可能です。

除湿効果促進アイテム3選!

①新聞紙

「押し入れに入れっぱなしの雑誌とかがしわしわになっていた」というご経験がどなたでもあると思うのですが紙は湿気を吸収する性質があります。 その中でも新聞紙は細かい凸凹が多くあるために湿気の吸収にとても有効です。
湿気が気になる「澱みのある空間」「棚の中」「シンクの下の隙間」などに置くのが有効です。 
消臭効果も期待でき、インクが窓掃除や靴磨きにも有効に使える新聞紙はとても有益なアイテムだと思います。
さらに効果を高めるには手でくしゃくしゃにしてから広げることで行面積を増やせるので吸収促進効果となります。
 注意点としてはマメな交換をしないとカビの温床になる危険性があります。

新聞紙は多くの面で効果的なアイテム

②重曹
おそうじに有効なことはよく知られている重曹ですが、これも新聞紙と同様に多くの面で効果的なアイテムの一つです。 重曹には消臭・除湿効果があり、お好みのアロマオイルを垂らすことで室内環境をよりよく改善することが可能です。 100円ショップなどで売られているアンティーク風ボトルに入れてふたを開けたままでトイレや出入口、給湯室など気になるところに設置してください。 湿気を含んだ空気は重くなるために床面に集まる傾向がありますので低い場所が有効です。 湿気を吸収すると重曹が固まりますので新たに交換してください。 
 固まった重曹はそのまま掃除にお使いなれば効率的な使い方となります。
ボトル+アロマオイル+水+重曹=除湿∔消臭

重曹(ベーキングソーダ)はすぐれものアイテム

③竹炭

重曹と同様に炭も除湿・消臭効果があるすぐれものです。 湿度が高い時には余剰分を吸い込み、湿度が低くなると溜めてあった湿気を吐き出して室内の湿度を一定に保つの役立つアイテムです。
 多くの種類がある炭の中でもおすすめなのは竹炭です。 焼肉で使われる備長炭と比較すると価格面以外でも消臭・除菌を行う細孔(サイコウ)という細かい穴が他の炭より多くあるために除湿・消臭に優れてます。
 効果が薄れてきたら(これも可視化で判断可能です)晴れた日に竹炭を天日干しするだけで再利用が可能です。
 壊れてしまわない限り半永久的に使えるすぐれものなので活用願います。

半永久的に利用可能。 

安易に電気料金のかかる機器の運転だけに頼るのではなくて有効なアイテムや手段を活用することで機器の効率を高めて室内環境の最適化と電気料金の最適化を目指してください。

可視化+アイテム導入+機器の最適運用 
        ⇓
快適な室内空間 + 電力料金最適化

ジメジメした梅雨に負けずに頑張ろう!

店舗の閉店後の空調機器消し忘れ防止策

<空調機器の消し忘れ問題>

 終業作業が終わり退店(院・所)して鍵を閉めるのと同じくらいに空調機器のスイッチを消すのは当然のことと誰もがご理解いただけると思います。 しかし残念なことにうっかりが起きてしまい朝に早番の人が出社した際に空調機器が動いてる違和感を覚えることは間違いないと思います。 

消し忘れの電力ロスはどのくらい?

 空調機器の電力ロス量は<機種のスペック><台数><年式><運転時間>によって変わります。

<機器の年式>
省エネ法の名のもとに国を挙げて挑んだトップランナー制度のおかげで我が国の生活家電は世界でもTOPクラスの省エネ性能を誇っております。 2005年以前のモデルと以降のモデルでは58%の差がある機種があるくらい大幅な省エネが進んでおります。 車の燃費が飛躍的に向上しているのも日本の製造業の威信をかけた戦いの賜物です。

<機器のスペック>
冷房能力・暖房能力ですが全ての機種には銘板があり明記されてますので確認願います。 低圧電力の場合であれば¥28/kWhで電力単価を計算してください。 暖房消費電力が1kWであれば¥28/kWhを目安にしてください。

<台数>
広いお店だと室内機が一つではない場合がありますので台数も試算上カウントが必要です・

<運転時間>
17~18:00が定時のオフィスや20:00~21:00閉店の販売店、終電まで残務処理が残る場合など様々だと思いますがオフィスの消し忘れは特にロスする無駄な電力消費が多く致命的です。半日以上の無駄な料金を電力会社に寄付して社の財政悪化を招いているという点では少額ですがわかりやすい悪です。 わかりやすいだけに直しやすいと思います。

<試算式>
ー10時間の消し忘れが月間10日あった場合ー
10日 X 10時間 X ¥28/kWh = ¥2800/月
ー10時間の消し忘れが月間10日あった場合 ー
3日 X 10時間 X ¥28/kWh = ¥840/月

*実際はその他の室内環境などによっても変化があるので参考に留めておいてください


消し忘れ防止対策は?おすすめの対策4選

無駄なことはわかってるし、気づいた時の罪悪感はみな同じだと思います。 しかし、わかっちゃいるけどやらかすのが人の常ということでやらかさなための方策4選

①出入り口の際に忘れ物防止チェックのルーティーンポスター掲示
「火の元」「戸締り」「空調」

②早番の人に空調OFFの確認をしてもらいスタンプ押印(ゲーム感覚で一致団結が目標)
フルマークでインセンティブ(50回帳に判子ひとつ等)忘れたらお昼休憩の飲み物負担など軽めの罰ゲーム

③運転時間をタイマーで設定
退店時間がほぼ決まっているのであればの大前提で設定で確実に失敗を防ぐ

④外付けタイマーを設置して自動化
最後の手段はタイマー設置工事を行い設定した時刻にON・OFF・手動運転の3種類選択可能にする。

積もると大きくなるのが努力ならば大歓迎なのですが無駄は極力排除したいですね!

暖房機器の選定方法

空調機器が生み出した暖気は乾燥しているために喉やお肌にはあまり好ましくありません。
そのために夏のクーラーと同様に空調機器による暖房を嫌う方も多くおられます。

世にある機器の特色を下記しますのでベストの空調を選んで冬を快適に乗り切ってください。

①エアコン
エネルギー:電気
省エネ性:B
長所:1℃(0.5℃)単位で細かく温度設定が可能、
短所:乾燥してしまう、2週間に一回程度のフィルター清掃が必要
特徴:一般的に広く使われているタイプの暖房器具で「天カセ型」「天吊り型」「壁掛け型」「据え置き型」と用途やパワーによって4種類があります。 

天カセ型

天吊り型

壁掛け型
据え置き型

②灯油ストーブ
エネルギー:灯油
省エネ性:A
長所:エネルギー単価が安い、湿度UPの工夫ができる、広い空間を暖められる
短所:燃料補給などに手間がある、燃料調達に手間がある、匂い
特徴:ダルマ型、ポータブル型と形状に加えて輻射型とファンヒーター型の二種がある。

ダルマ型ストーブ 27畳までと広い空間と天板にヤカンを載せて湿度UPも可能
ポータブル型 振動によって消化するなどの機能がついてて安全
ストーブファン 垂直に昇る上昇気流を受けてファンが回り水平方向に暖気の移動を促す優れもの
輻射と風により暖を得られる
灯油ファンヒーター  風で温まるので短時間で暖を得られる

③セラミックヒーター
エネルギー:電気
省エネ性:C
長所:工事不要で運転が可能、機器が格安、すぐに暖かい
短所:電気代が高い、局所しか温まらない
特徴:事務職のOLなどが足元の寒気をしのぐために導入をせがむものであるが、省エネの観点から言うと勧められない機器である。 足元の冷えをしのぐのであればブランケットや電気毛布がベストで40分の1の電気代で同等の暖を得られます。

セラミックヒーター 燃費が悪いのですすめません。

④ハロゲンヒーター
エネルギー:電気
省エネ性:D
長所:コンセントで稼働、すぐに暖かい
短所:1200Wととても大きな電力のわりに50cm程度しか温まらないほどの効率の悪さ
特徴:とても効率が悪いので省エネの観点からはこの世に存在してはいけない機器のひとつ

中間期の送風運転のすすめ

10月・11月や4月・5月などは冷暖房運転をすることなく過ごせる季節で中間期と呼ばれるエネルギーコストの低い時期となります。 インディアンサマー(小春日和)と呼ばれるような朝晩は冷え込むが日中は汗ばむくらいの陽気の日には冷房運転をすることなく送風運転をおすすめします。

<送風運転とは?>


外気を取り込みそのまま室内に送り込むだけのいわゆる扇風機のような活用手法です。
空調運転の90%をしめるコンプレッサを使わないために冷房運転と比較すると9割削減となります。

<送風の効果>

送風の消費電力 16.9Wh = 42銭/h

冷房運転の消費電力 2900Wh= 72.5円/h 送風運転にすることで99.5%削減

暖房の消費電力 2650Wh = 66.25円/h 送風運転にすることで99,4%削減

風が当たることで体感温度が数度下がり涼を得ることができますが暖を取ることはできないので暖房運転に置き換えることは難しいと思います。  
しかし、中間期の冷房をかけるほどではないけど、汗ばむ陽気の際には「送風」が断然お得なことはご理解いただけると思います。

<送風運転ボタンがない場合の対処>

DAIKIN社製以外のメーカー製では「送風」ボタンがない場合が多いです。 
その際には冷房運転に設定して手動で設定温度を最大値(31℃など)まで高めてください。 
冷房運転にしているのに室外機が回ることなく運転することで冷房運転をしていないこととご理解いただけると思います。

室内環境の可視化のメリット (Co2モニターの導入)

 いっこうに収まる気配のない新型感染ウィルスの感染拡大状況ですが、いわゆる「密防止」のために過剰な換気が昨年から各所で散見されており、これによる空調効率の悪化に伴う電力コストの増加を危惧しておりました。

適正な室内環境とは? 

 それでは空気という見えないものに対して適正の見分け方をどうすればいいのか?

 見えない室内環境を可視化するCo2モニターが有効です。 室温には温度計、湿度には湿度計、そしてCo2にはCo2濃度測定機能が付加されてます。 Co2濃度というのはビル管理法で1000ppm以内にするように定められており、外気は都市部で450ppm前後です。 コロナ以前にはこのCo2測定器を使用して室内への外気の流出入の有無を数値化して空調機器運転中には1000ppm近くなっているかどうかを確認してました。 空調運転時に700ppmという数値を確認して換気扇が回っているのを注意して停止してもらい空調効率を高めるというような指導をして省エネ効果を得てました。 今年はこれを逆利用して空調運転時に換気扇を回してもらい、Co2モニターで1000ppmを超えたら通気を得るために10分間程度二か所以上の開口部の開放を勧めてます。

 ロケーション別のCo2濃度の例はこちらです

それでは危険値はどのくらいなのでしょうか?

3500ppm以内であれば健康上の問題はないという指標になってます。 元々Co2濃度の管理が法的に決められているのは健康上の理由よりも脳内に酸素が不足することにより行動する上でのパフォーマンスが落ちてしまうことを問題視したことによります。 「労働」「学習」「運動」において実力が発揮できない環境になってしまうための管理となってますので本来は過敏になることはないのですが、新型コロナウィルスの蔓延防止による密防止にこの指標を利用することで適正な室内環境の可視化にメリットがあると思います。

それではどのようなCo2モニターがいいの?

価格:5000円以下の製品はセンサーの不具合が多くておすすめできませんので注意ください。
表示内容:「室温」「湿度」「Co2濃度」の3種類が大きく表示

アマゾンで「Co2モニター」で探してください。
https://www.amazon.co.jp/%E3%82%AB%E3%82%B9%E3%82%BF%E3%83%A0-CUSTOM-CO2-mini-CO2%E3%83%A2%E3%83%8B%E3%82%BF%E3%83%BC/dp/B00I3XJ9LM/ref=sr_1_27?crid=RHYE5T2OTK5X&dchild=1&keywords=co2%E3%82%BB%E3%83%B3%E3%82%B5%E3%83%BC&qid=1631451044&s=industrial&sr=1-27

https://www.amazon.co.jp/%E4%BA%8C%E9%85%B8%E5%8C%96%E7%82%AD%E7%B4%A0%E6%BF%83%E5%BA%A6%E8%A8%88-CO2%E3%82%BB%E3%83%B3%E3%82%B5%E3%83%BC-%E7%A9%BA%E6%B0%97%E8%B3%AA%E3%83%A2%E3%83%8B%E3%82%BF%E3%83%BC-0%E3%80%9C9999PPM%E6%B8%AC%E5%AE%9A%E7%AF%84%E5%9B%B2-%E3%83%AA%E3%82%A2%E3%83%AB%E3%82%BF%E3%82%A4%E3%83%A0%E7%9B%A3%E8%A6%96/dp/B0995KZMFC/ref=sr_1_31?crid=RHYE5T2OTK5X&dchild=1&keywords=co2%E3%82%BB%E3%83%B3%E3%82%B5%E3%83%BC&qid=1631451044&s=industrial&sr=1-31

*「換気後300ppm」とありますが-300ppmの誤りだと思います。 
400ppm以下は平地ではなかなかない低い数値です。 
もしも窓を閉め切った室内で400ppmが計測された場合には機器の測定ミスを疑うべきです。
近年はとても安価になったCo2計測端子ですが残念ながら粗悪品も多いのが実際です。 

2019年省エネルギー大賞 小集団活動分野 大賞候補に選出されました!!

この度、弊社は経済産業省の講演、一般社団法人省エネルギーセンターの主催の2019年度省エネ大賞 小集団活動分野にエントリーをいたしました。

結果厳正なる審査を通過して大賞候補としてなみいる一部上場企業と肩を並べて本選審査に臨むこととなりました。

 

 

 

多くの応募案件の中から72案件が勝ち残り私のエントリーした「小集団活動」 分野の約20件が残っておりました。

省エネコンサルティングとしては唯一と思われます。

プログラムはこちら

ご覧のように、そうそうたる企業が企業ブランドをかけて取り組まれた有効な案件ばかりで毎年勉強させていただいておりました。

9月10日 中部地域    18案件

9月11日 西日本地域   18案件

9月18日 東日本地域1  18案件

9月19日 東日本地域   18案件

4日間に渡り72案件のプレゼンテーションが3つの会場で行われるのですが恐れ多くも2019年省エネ大賞選考会のおおとりを弊社のコンテンツが務めることとなりました。

「先行投資」「我慢」「ストレス」「失敗」のない省エネ活動をスムースに行うようにトレーナーのごとく導くのが私の役割です。

ヤマヒロ株式会社は出光昭和シェル石油の東京首都圏地域のナンバー1ディーラーですが、(いわゆる日本一のガソリンスタンド運営企業)2017年にご契約を頂いてから行っているコンサル活動の成功例を発表案件とさせていただきました。

2011年の震災を機に日本のエネルギー問題に違和感を古着屋にピリオドを打ち徒手空拳で始まった省エネルギーコンサルタント事業ですが、多くの理解者の方に恵まれて晴れの舞台に立つことがかなったことは感慨深く思います。

より多くの方に弊社のコンテンツがご理解いただけますように全力を尽くしてきます。

省エネ大賞 地区発表大会 

発表風景動画です。

ガソリンスタンドの省エネ対策

<業界情勢>

ガソリンスタンドのサービスステーションは国内に2万か所くらいあります。

化石燃料の枯渇への懸念と原油価格の乱高下や地球温暖化防止の概念から業界的に今後も衰退が予見されており2000年前後から業界に淘汰の波が押し寄せて昭和シェル石油と出光石油の合併をもって業界再編が完了したとみる向きが多いのが実情です。

ENEOS・COSMO・出光昭和シェル石油の三社が三つ巴戦を行うことによって過度な値下げ戦争などを起こすことなく安定的に発展すると思われます。

いずれにしてもコスト削減はいの一番に行われなくてはならない業種でありますが様々な理由によりこれがなかなか進んでいないのが実情です。 利益率は1%前後であるために100万/年のコスト削減は1億円の売上増加に等しい効果であります。

 

東京都環境局のホームページよりガソリンスタンドの省エネルギー対策についての指南書をホームページで配布をしているので、これを資料として解説します。

<ガソリンスタンドの電力消費内容の特色>

ガソリンスタンドでは全使用エネルギーの95%が電力に特化したものとなります。 上図のように夏季冬季にピークが来るのは空調による負荷が高いためと考えられ冬季に最大値がくるのは日照時間が短くなり照明負荷も高まるためと考えられます。
<多くのガソリンスタンドでの管理体制>
<ガソリンスタンドの消費電力の内容と対策>
①屋外照明(キャノピー灯等)        33%
 対策:LED化
②屋内照明(蛍光灯等)                                        11%
 対策:LED化・人感センサー
③空調機                                                                 17%
 対策:空調効率の向上・気密性の確保・メンテナンス
④計量器(給油機)                                                 8%
 対策:実質不可能
⑥洗車機                                                                   6%
 対策:ドレンの排出・待機電流のカット・メンテナンス
⑦車両整備機器(コンプレッサー他)                    9%
 対策:吐出圧力の緩和・空気漏れ防止・メンテナンス
⑧コンセント設備(自動販売機・コピー機・他)  5%
 対策:待機電流のカット・照明のオフ
⑨その他                                                                  11%

 

<具体的削減対策ベスト5>

ー適用される施設の設定条件ー

24時間営業のセルフ型SSで洗車機は8:00AM~21:00PMの稼働時間.整備区画有り

①使用状況の可視化

スタッフ全員が前月は前年同月の電気の使用状況を確認できる状況を作ることはとても重要です。 配電盤をクランプで挟んで得た電流量から消費電力を割り出してクラウドで管理する等の先端機器の活用もとても有効です。

②灯具のLED化

★キャノピー

メタルハライドランプを利用しているSSはまだまだ数多く存在するのが実情です。 LED化により電気料金を50%以上削減できるほか即時点灯が可能なことから天候に応じて入り切りをすることができることも大きなメリットです。  水銀灯の場合は75%の削減が可能になるために1時間でも早い改修工事の検討が必要です。

★セールスルーム

24時間営業のSSのセールスルームは24時間点灯している場合が多いです。  水銀含有製品の流通を規制する水俣条約において2020年で安定器の流通が止まり2030年までに根絶予定である蛍光灯をLED化することで50%の削減が可能です。

★トイレ

24時間営業のSSのトイレは24時間点灯している場合が多い。 これを人感センサー内臓のLEDに変更することにより93%の削減が可能です。(当社比)特に工事不要の電球タイプの場合は即時削減が可能になるために1時間でも早い改修工事がコスト削減につながります。

 

③コンプレッサーの運転状況の最適化

★吐出圧力の軽減

コンプレッサーは出荷時の設定の1.5MPAでそのまま運転されてる場合が多くみられるがガソリンスタンドでは0.7MPA前後で十分です。 0.1MPAを緩和ごとに約8%の削減が可能なので約70%の削減が可能です。

吐出圧力の調整弁は3~4万円で後付けになるが上記の通りの有効策なので利用額に比例しますが理論上1年程度での投資回収が可能です。

★空気漏れの確認と改修

空気漏れは水道の水漏れと違い視認できないので厄介なトラブルです。 空気が漏れてエアータンク内の設定量を下回ると圧縮空気を補充するためにコンプレッサーが再始動を始めます。 2分程度の運転となりますが2.2kw~3.7kwと多くの電気を消費します。 空気が漏れていると、これを絶えず繰り返すことになり不要な電気料金を知らず知らずのうちに支払うことを余儀なくされます。 下記の状況がある場合は空気漏れが間違いなくあります。

*非稼働時間にコンプレッサーが動く

*空気の漏れる音が聞こえる

症状の特定が困難な場合にはリークディテクターという空気漏れを確認する機器で問題個所を特定することも可能です。

★タイヤチェンジャーへのエア供給の制限

あまり利用頻度のないタイヤチェンジャーはその特性から強い空気圧があるために空気漏れを起こしやすくなっています。  パッキン部分の寿命を延ばす意味でも必要時以外は空気の供給を遮断するか電源をOFFにしておくことが是とされます。

 

④洗車機の運用の最適化

★非稼働時間のブレーカーOFF

洗車機の受付方式

A:セルフ方式(お客様がスイッチON)

B:オーダー方式(クルーがスイッチON)

洗車機の営業時間

A:24時間(郊外型)

B:8:00~21:00(都市型)

ともにBに関しては非稼働時間にブレーカーをオフにすることで待機電流の4kwhを削減することが可能です。 リスタートは2分程度なのでお客様を待たせることもありません。

★ドレンの排出

自動排出機能のない洗車機のコンプレッサーは必ず毎日ドレンの排出をメンテの一環として行うように機器の取り扱い説明には記載されてますが、放置されてるケースが散見されます。

⑤空調運転の効率化

17%と多くの比率を占める空調運転の効率化はとても重要となるために多くの アイデアをもってこれに当たる必要です。

★気密性の確保

扉の開閉ルールを策定するなどして外気の流入を防ぐことが必要です。    ドアクローザーの不備などで隙間が空いてる状況や完全に開放した扉が    デフォルトの状況となっていることを散見しますが、すぐに改善可能な重要ポイントです。

★サーキュレーターの導入

暖気は室内の上部に滞留してしまい空調機の吸気口に設置してある室内温度センサーで高い温度が感知されるために体感温度と運転温度の乖離を招く恐れがあります。 下は寒くて十分なのに上が暑いために空調運転が過剰に頑張ってしまうという状態です。 これを防ぐためには室内温度の平準化が望まれます。   そのためにはサーキュレーターの導入が最適です。

★遮熱・遮光対策

赤外線の輻射熱による室内温度への悪影響を緩和するために開口部への遮熱・遮光対策が必須です。 本来はよしずなどによる外からの遮蔽が最善策であるが消防法の厳格なる順守が義務付けられてるガソリンスタンドでは安易な対策は法律違反となってしまいます。 法律を遵守した上で行う施策は下記です。

*ロールスクリーンやブラインドカーテンなどの設置  *遮熱シートやコーティングなどの導入

最大で33.5℃で中心縁部分は31.8℃で25℃前後の室温環境にかなりの負荷となってしまってます。

ロールスクリーンをおろすと効果は一目瞭然

空調機の設定温度1℃を緩和すると10%の削減につながります。

-2.5℃をロールスクリーンで実現しました。 赤外線による輻射の熱伝導をカットすることで空調効率を改善して空調機の消費電力量を抑えることができます。

 

いずれにしましてもクルー全員が電力使用量・金額・前年比を把握した上で改善に取り組む仕組みを一丸となって構築しない限りコストの流出を防ぐことは不可能です。

「可視化」⇒「問題点発見」⇒「対策実施」⇒「検証」⇒「褒章」

これがコスト削減への近道です。

 

省エネ革命ではクライアントの施設に応じて最適な施策を行い平均20%以上の電力量の削減を現実化します!!

まずはお気軽にご相談願います。

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