間違った空調の省エネ対策‐夏-

 電力料金の高騰により省エネ対策についての関心が高まってきている今日この頃ですが、巷では勘違いや知識の欠如から逆に増エネになってしまうような間違った省エネ対策が流布しており混乱を招いております。
 今回はやってはいけない対策について解説します。

①フィルターシートを設置

掃除の工数を減らすための対策

 天カセ型室内機のフィルター清掃の手間を省くために四隅にマジックテープを両面テープで取り付けることでフィルターシートの着脱を簡易にする形で装着している店舗や事業所が散見されます。 
 コンサル先での電気料金がいきなり二割跳ね上がっことで現場調査に赴いたところこのような愚策が行われていました。 埃で目詰まりしてしまうと吸排気の際にコンプレッサに余分な負荷がかかることで増エネになってしまいます。 そのために2週間~1ヵ月に1回のフィルター清掃をタスクの一つに盛り込んでます。
 参考写真のようにフィルターシートを装着することは、例えてみればマスクをして長距離マラソンを走るようなもので省エネの観点から言葉を選らずに評価すれば「百害あって一利なし」です。 すぐにやめてください。

②「微風」が省エネとして有効説

風速は「微風」より「自動」

リモコン設定で風速を「微風」にするのが一番省エネになるという説を信じて微風設定にするケースがあります。

 たしかに強風より微風の方が消費電力が少ないのは事実なのですが、開口部や断熱材などの環境に左右されますが設定温度にするまでの到達時間がかかってしまうことにより増エネとなってしまうのです。 自動運転にすることで設定温度まで一気に下げて設定温度になったら自動的に惰性運転になるほうが省エネ的には有効です。 
 「自動」をデフォルトにしてください。

③「こまめなスイッチのON/OFFが省エネ」説

コマメなスイッチOFFが省エネ説

これはしっかりとした結果があり電力中央研究所の検証ではエアコンを「こまめに消す/30分ごとに5分停止」と「つけっぱなし」の場合との比較では「つけっぱなし」の方が30%の省エネとなるとの検証結果が出ている。

④「つけっぱなしが一番省エネ」説

連続運転が有効?説

 ③で紹介した「コマメなスイッチOFFが省エネ」説が論破されたことを受けて24時間つけっぱなしが有効と勘違いしてしまうケースが散見されます。 9時から~17時が就業時間の事業所において常に自動運転にすることで空調負荷を抑えるために従業員が全て退社した17時以降もつけっぱなしで24時間運転を行い電気料金が上がったというケースがあります。 省エネの極意としては「動かさない」が最強です。 不要な時は惜しまずに止めましょう。 夜間の無人のオフィスで空調が自動運転しているのは全くの無意味で増エネ以外の何物でもありません。
 1時間の昼休みに無人になるオフィスを空調運転したまま留守にするのはOKです。 
 目安として2時間以上の外出であればOFFにしましょう。

⑤湿気を取るには「除湿」が最強説

湿度と室温のバランスで不快指数は変化します。

 湿気でジメジメした外気はとても不快で暑さを増してしまいます。 事実、サウナなど乾燥した環境において室温は90℃くらいでも一定時間耐えることが可能ですが湿気が伴うと30℃でも過ごしづらくなります。
 湿度を取るために「除湿」という機能がありこの「除湿」の方が湿気を取るのに適していると思われがちですが、除湿量においては「除湿」は1.1KGに対して「冷房」は2.3KGと倍以上の能力を発揮します。
 冷えすぎが気になる方は「除湿」を選ぶべきですが湿気を取ることを優先するのであれば「冷房」の方が2倍以上の効率で除湿して冷やしてくれます。 

疑問に思ったことは必ずネットで検索をすることで問題解消が可能な世の中ですので今後も気になることは検索機能を有効利用しましょうね!

夏の空調の省エネ手法-事業所/小売店/整体院-

気象庁の中長期予報で2022年の夏は酷暑になるという報道がありましたが、予報の通りとなりそうな空梅雨模様の2022年6月下旬に発信してます。 電力単価が3割近く値上がりしている現状、各電力供給企業が電力供給体制のひっ迫が予想されるということで省エネに協力すると割引が適応される制度が開始されてます。 この制度につきましては改めて発信するとして今回は足元の電気使用量を削減するために、夏季に対策が必須となる空調機器の省エネ対策をテーマとして掲げます。

空調機器の省エネ対策
空調機器の消費電力のほとんどはコンプレッサに必要な消費電力量となってます。
①フィルターの清掃
2週間に一回を目途にフィルター清掃を行ってください。 マメにフィルター清掃を行うことで汚れも浅いものになりますので掃除機で簡単に吸い取れて数分で終えられる簡単な作業となります。 
これだけで2割程度の省エネ効果が期待されます。*ひどい汚れのフィルターとの比較
汚れがひどいと二枚重ねのマスクをしてマラソンを吸うような悪影響があります。
吸気排気ともにフィルターの目詰まりが少ないとコンプレッサの消費電力が緩和されるために省エネとなります。
二週間に一回とマメに行うことが必要です。

 ②気密性の向上
密の防止ということで過剰な換気が行われてしまってますが換気扇が回っていれば室内の二酸化炭素濃度を1000PPM以内に留めることが可能と思います。 二酸化炭素濃度計を完備することで安心感を担保しながら過剰な換気を是正していきましょう。 アスファルトで照らされ40℃を超える勢いの熱波の侵入を許してしまうと空調機器は設定温度を保つために自転車でいうところの「立ちこぎ運転」を常に行わなければならなくなりかなりの電気料金となってしまいます。 職業的に扉の開放が必要となる場合にはエアーカーテンなどを導入することをおすすめします。 これは夏だけでなく冬季にも有効策です。

風を出すだけなので消費電力も少ないです。3円/hくらい
三菱電機業務用エアーカーテン ¥49,800 出展先:モノタロー https://www.monotaro.com/g/05304208/

③赤外線の侵入を防ぐ
開口部(窓)から侵入する赤外線が室温を上げることにより口調効率の悪化につながります。 本来は遮光カーテンによって赤外線を入れないのが望ましいのですが、そこまで極端でないにしても赤外線の侵入を緩和する方法について取り上げます。 一番簡単で安いのはカーテンを閉めることになります。

 下の図は外気の影響を建屋がどのように受けるのかを数値化してます。 71%と高い比率を占める開口部(窓)に対する対策の実施が必要な裏付けとなります。*入口扉の開放はないものと考えての比率になります。

出典:https://nohmiso.com/inner-windows-diy/ 
ブラインドは便利です 冬季も有効に使えるアイテムです
よしず  室外に設置することで赤外線の削減効果がたかまります。
二重窓をDIYで設置  空気層を作ることで断熱効果の向上

直射日光から室外機を守る
本来は室外機設置の際に直射日光を避けて設置してもらいたいのですが、設置業者さんは設置位置の確保だけしか考えない場合が多いために劣悪な環境におかれている室外機を多く見かけます。
特にガソリンスタンドなどはキャノピー上に設置されていて常に直射日光が照りつけて周辺温度が70℃くらいになる鉄板に囲まれることにより、これ上なく劣悪な環境となってます。

<遮熱シートの設置>

外装が60℃くらいになり環境としては良くない状況です。
https://www.amazon.co.jp/gp/product/B08GLH67MD/ref=ppx_yo_dt_b_asin_image_o03_s00?ie=UTF8&th=1
アマゾンで1299円/個

<スプリンクラー設置>

 直射日光による悪影響は上のシートだけでは解決できません。 シートの効率を高めるためにもスプリンクラーで周辺に打ち水を行い気化熱効果により周辺温度を下げて吸い込み空気温度を下げることが有効です。 
 こちらもDIYとなりますが詳細につきましては改めて解説いたします。

<扇風機の併用>

 風を感じると体感温度を下げることができるので、クーラーをつけていても扇風機運転を併用することで設定温度を緩和することができます。 1℃の緩和は10%(-6円/時)の緩和となり2℃の緩和で20%(-12円/時)の削減が可能となります。

外部環境的に見ても電気料金単価の値下がりはしばらく期待できないので事業継続を目指すためにも利益確保のためにも無理のない省エネ対策が必須となります。 
電力供給各社からの節電要請も出ておりますが社会貢献の意味も込めてできる限りの努力が望まれます。

効果的な除湿手法 -事業所-

除湿のすすめ

関東地方を基準にして解説となりますので他の地域の方はその地域なりの微調整をされてください。
気象庁のデータに基づくと関東地方では6月から10月に湿度が高くなります。
台風の発生など南から湿った空気が舞い込む季節となるのが気候的な原因です。

湿度が上がると体感的に気温を高く感じて不快指数が上がることとともにダニやカビの発生といった衛生的な問題が発生してしまうために経済的にも衛生的にも対策を講じる必要があります。

いかに効率的に効果的に除湿を行えばいいかについて解説したいと思います。

縦軸が湿度 横軸が気温になります。
https://ameblo.jp/ohnodani/entry-12051201317.html 出典:大野文化圏ブログ

上の図にあるように28℃の室温であっても30%前後の湿度であれば快適と感じる環境となります。
エアコンによる除湿機能は機種ごとによって「再熱除湿」「弱冷房除湿」と2通りあります。 詳細はリンク先の「やってはいけないドライ方式」をご覧ください。 前者は快適と引き換えに電気料金が高くなる傾向があるためになるべく使わないようにと指導をしてます。 

除湿を促す効果的な手法3選!

①こまめな換気
窓を開けてこまめに換気することで室内の湿度を下げることが可能です。 空気の通りをよくするために二方向以上の窓を開放してください。 雨の日なども外の湿度を室内にいれないようにと窓を閉めるのではなく空気のよどみが一番の悪になりますので天候に関わらずこまめな換気が良いと認識して下さい。

二か所以上の窓を開放することで空気の通り道を作ることがポイントです



②サーキュレーターや扇風機の利用
空気の通り道から外れてしまっている空間は澱みが出てしまうので、そこが湿気の温床となってしまう可能性があります。 その際にはサーキュレーターや扇風機の力を借りて対流を促して改善願います。

居室の計上によって空気のよどみをサーキュレーターで防止してください。


③室内環境の可視化・数値化
何においても可視化・数値化は効果を求めるときに必要なものです。
主観で動くのではなく具体的な湿度を把握して窓の開放やサーキュレーターを利用して湿度の改善を図りましょう。
①・②をやることと③により現状を数値化して把握したうえで機器の運転を行いましょう
写真は不快指数計になりますがこの他に湿度計と不快指数表などの組み合わせも可能です。

不快指数計 快適な状況を見つけてください

除湿器やエアコンの除湿運転のコスト試算
除湿器:除湿に特化した機能で室内環境に応じて対策が可能です。
弱冷房除湿(エアコン):室内温度と湿度を同時に下げます。 肌寒くなってしまう可能性があります。
再熱除湿(エアコン):室内温度はさげずに湿度だけをさげます。 電気料金が確実に高くなります。
*再熱除湿のドライ方式の見極め方はドライ運転にしたときに室温設定ができるかどうかです。 室温調整ができるのは再熱除湿方式だけです。 24℃のように具体的な室温設定が可能だったり+1℃のような設定がありますがいずれの場合も電気代が高くなる再熱除湿方式となります。 室温や状況に応じての使い分けが良いと思います。

<除湿器の電気料金>
700Wの除湿器を一般の事業所で使った場合の電気料金の試算式

700W X 30日 X 10時間 X ¥30/kWh ÷ 1000=6300円

2.2kWのエアコンのドライ運転により除湿を目的として使った場合の電気料金の試算式

2.2kW X 30日 X 10時間 X ¥30/kWh ÷ 1000=19800円

同じ効果が得られるかということについては無視した乱暴な試算式となりますが、安易にドライ運転や除湿器の導入を優先してしまうと3倍近くコストがかかってしまうことを念頭に置いて工夫していただきたいという目的の発信となります。 除湿器の稼働においても3選を有効活用することで除湿器の効率を最適化可能です。

除湿効果促進アイテム3選!

①新聞紙

「押し入れに入れっぱなしの雑誌とかがしわしわになっていた」というご経験がどなたでもあると思うのですが紙は湿気を吸収する性質があります。 その中でも新聞紙は細かい凸凹が多くあるために湿気の吸収にとても有効です。
湿気が気になる「澱みのある空間」「棚の中」「シンクの下の隙間」などに置くのが有効です。 
消臭効果も期待でき、インクが窓掃除や靴磨きにも有効に使える新聞紙はとても有益なアイテムだと思います。
さらに効果を高めるには手でくしゃくしゃにしてから広げることで行面積を増やせるので吸収促進効果となります。
 注意点としてはマメな交換をしないとカビの温床になる危険性があります。

新聞紙は多くの面で効果的なアイテム

②重曹
おそうじに有効なことはよく知られている重曹ですが、これも新聞紙と同様に多くの面で効果的なアイテムの一つです。 重曹には消臭・除湿効果があり、お好みのアロマオイルを垂らすことで室内環境をよりよく改善することが可能です。 100円ショップなどで売られているアンティーク風ボトルに入れてふたを開けたままでトイレや出入口、給湯室など気になるところに設置してください。 湿気を含んだ空気は重くなるために床面に集まる傾向がありますので低い場所が有効です。 湿気を吸収すると重曹が固まりますので新たに交換してください。 
 固まった重曹はそのまま掃除にお使いなれば効率的な使い方となります。
ボトル+アロマオイル+水+重曹=除湿∔消臭

重曹(ベーキングソーダ)はすぐれものアイテム

③竹炭

重曹と同様に炭も除湿・消臭効果があるすぐれものです。 湿度が高い時には余剰分を吸い込み、湿度が低くなると溜めてあった湿気を吐き出して室内の湿度を一定に保つの役立つアイテムです。
 多くの種類がある炭の中でもおすすめなのは竹炭です。 焼肉で使われる備長炭と比較すると価格面以外でも消臭・除菌を行う細孔(サイコウ)という細かい穴が他の炭より多くあるために除湿・消臭に優れてます。
 効果が薄れてきたら(これも可視化で判断可能です)晴れた日に竹炭を天日干しするだけで再利用が可能です。
 壊れてしまわない限り半永久的に使えるすぐれものなので活用願います。

半永久的に利用可能。 

安易に電気料金のかかる機器の運転だけに頼るのではなくて有効なアイテムや手段を活用することで機器の効率を高めて室内環境の最適化と電気料金の最適化を目指してください。

可視化+アイテム導入+機器の最適運用 
        ⇓
快適な室内空間 + 電力料金最適化

ジメジメした梅雨に負けずに頑張ろう!

運用改善による待機電力削減と効果-1(中間期)

 2021年は原油高により電力供給企業各社の経営の悪化により電力単価の高騰が叫ばれていました。


そして2月に起きたウクライナとロシアでの開戦による世界的なエネルギーの値上げの波が今後に打ち寄せてくることが予想されます。 先日も宮城沖を震源とした震度6強の大地震の影響で東北地域の火力発電所が停止してしまったことからブラックアウトの危険性が叫ばれて緊急宣言が出されたのは記憶に新しいと思います。
 省エネによるコスト削減で自社を守るばかりでなく社会貢献に直結することが明確となりました。

そんな2022年4月のおすすめの省エネ対策(整体院・物販店舗・事務所・調剤薬局・倉庫)をお伝えします。

キーワードは「先行投資がない」「工数が少ない」

対策1:空調機器の待機電力の削減

 「空調機器を使わない場合にはコンセントを抜くように」と聞いたことはないでしょうか?
壁型空調機器のコンセントですが、事業所などの場合は分電盤(ブレーカーBOX)のブレーカーをOFFにすることが有効です。
  待機電力は50W~100Wあります。きりの良い100Wで効果を試算します。
  月間3万円くらいで天カセ型の空調機器が2台ある事業所のイメージです。

100W X 24時間 X 30日間 X 4ヵ月(中間期)X 28円/kWh ÷ 1000 = 8,064円(中間期の削減)
100W X 12時間 X 30日間 X 8ヵ月(夏季・冬季)X 28円/kWh ÷1000 = 8,064円(夏季・冬季の削減)
8,064円(中間期の削減)+8,064円( 夏季・冬季の削減) =16,128円 
16,128円/年の削減    安全ブレーカーを落とすだけの運用改善ですで4.5%削減可能

安全ブレーカーで空調系統を選択してOFFにして待機電力を削減しましょう


店舗の閉店後の空調機器消し忘れ防止策

<空調機器の消し忘れ問題>

 終業作業が終わり退店(院・所)して鍵を閉めるのと同じくらいに空調機器のスイッチを消すのは当然のことと誰もがご理解いただけると思います。 しかし残念なことにうっかりが起きてしまい朝に早番の人が出社した際に空調機器が動いてる違和感を覚えることは間違いないと思います。 

消し忘れの電力ロスはどのくらい?

 空調機器の電力ロス量は<機種のスペック><台数><年式><運転時間>によって変わります。

<機器の年式>
省エネ法の名のもとに国を挙げて挑んだトップランナー制度のおかげで我が国の生活家電は世界でもTOPクラスの省エネ性能を誇っております。 2005年以前のモデルと以降のモデルでは58%の差がある機種があるくらい大幅な省エネが進んでおります。 車の燃費が飛躍的に向上しているのも日本の製造業の威信をかけた戦いの賜物です。

<機器のスペック>
冷房能力・暖房能力ですが全ての機種には銘板があり明記されてますので確認願います。 低圧電力の場合であれば¥28/kWhで電力単価を計算してください。 暖房消費電力が1kWであれば¥28/kWhを目安にしてください。

<台数>
広いお店だと室内機が一つではない場合がありますので台数も試算上カウントが必要です・

<運転時間>
17~18:00が定時のオフィスや20:00~21:00閉店の販売店、終電まで残務処理が残る場合など様々だと思いますがオフィスの消し忘れは特にロスする無駄な電力消費が多く致命的です。半日以上の無駄な料金を電力会社に寄付して社の財政悪化を招いているという点では少額ですがわかりやすい悪です。 わかりやすいだけに直しやすいと思います。

<試算式>
ー10時間の消し忘れが月間10日あった場合ー
10日 X 10時間 X ¥28/kWh = ¥2800/月
ー10時間の消し忘れが月間10日あった場合 ー
3日 X 10時間 X ¥28/kWh = ¥840/月

*実際はその他の室内環境などによっても変化があるので参考に留めておいてください


消し忘れ防止対策は?おすすめの対策4選

無駄なことはわかってるし、気づいた時の罪悪感はみな同じだと思います。 しかし、わかっちゃいるけどやらかすのが人の常ということでやらかさなための方策4選

①出入り口の際に忘れ物防止チェックのルーティーンポスター掲示
「火の元」「戸締り」「空調」

②早番の人に空調OFFの確認をしてもらいスタンプ押印(ゲーム感覚で一致団結が目標)
フルマークでインセンティブ(50回帳に判子ひとつ等)忘れたらお昼休憩の飲み物負担など軽めの罰ゲーム

③運転時間をタイマーで設定
退店時間がほぼ決まっているのであればの大前提で設定で確実に失敗を防ぐ

④外付けタイマーを設置して自動化
最後の手段はタイマー設置工事を行い設定した時刻にON・OFF・手動運転の3種類選択可能にする。

積もると大きくなるのが努力ならば大歓迎なのですが無駄は極力排除したいですね!

暖房機器の選定方法

空調機器が生み出した暖気は乾燥しているために喉やお肌にはあまり好ましくありません。
そのために夏のクーラーと同様に空調機器による暖房を嫌う方も多くおられます。

世にある機器の特色を下記しますのでベストの空調を選んで冬を快適に乗り切ってください。

①エアコン
エネルギー:電気
省エネ性:B
長所:1℃(0.5℃)単位で細かく温度設定が可能、
短所:乾燥してしまう、2週間に一回程度のフィルター清掃が必要
特徴:一般的に広く使われているタイプの暖房器具で「天カセ型」「天吊り型」「壁掛け型」「据え置き型」と用途やパワーによって4種類があります。 

天カセ型

天吊り型

壁掛け型
据え置き型

②灯油ストーブ
エネルギー:灯油
省エネ性:A
長所:エネルギー単価が安い、湿度UPの工夫ができる、広い空間を暖められる
短所:燃料補給などに手間がある、燃料調達に手間がある、匂い
特徴:ダルマ型、ポータブル型と形状に加えて輻射型とファンヒーター型の二種がある。

ダルマ型ストーブ 27畳までと広い空間と天板にヤカンを載せて湿度UPも可能
ポータブル型 振動によって消化するなどの機能がついてて安全
ストーブファン 垂直に昇る上昇気流を受けてファンが回り水平方向に暖気の移動を促す優れもの
輻射と風により暖を得られる
灯油ファンヒーター  風で温まるので短時間で暖を得られる

③セラミックヒーター
エネルギー:電気
省エネ性:C
長所:工事不要で運転が可能、機器が格安、すぐに暖かい
短所:電気代が高い、局所しか温まらない
特徴:事務職のOLなどが足元の寒気をしのぐために導入をせがむものであるが、省エネの観点から言うと勧められない機器である。 足元の冷えをしのぐのであればブランケットや電気毛布がベストで40分の1の電気代で同等の暖を得られます。

セラミックヒーター 燃費が悪いのですすめません。

④ハロゲンヒーター
エネルギー:電気
省エネ性:D
長所:コンセントで稼働、すぐに暖かい
短所:1200Wととても大きな電力のわりに50cm程度しか温まらないほどの効率の悪さ
特徴:とても効率が悪いので省エネの観点からはこの世に存在してはいけない機器のひとつ

冬の暖房効率の向上策

空調運転のエネルギー効率を高めるには下記が必須です。

  • ①高い気密性
  • ②室内環境の平準化
  • ③湿度管理
  • ①~③を行って20℃~22℃で快適な環境を保ちます。
  • ①高い気密性の確保

解決策:エアーカーテンの導入

コロナウィルスの感染拡大防止策の一環として過剰な換気が是とされる世の中になってしまっているのが現状です。 コロナ前は閉めていた入口も開けっ放しがデフォルトとなっています。 各企業の方針があるためにイメージアップを最優先するという事は否めません。 Co2メーターを設置して可視化して必要に応じて開閉を行うことが求められますが工数をかけないという事を優先するならば残念ながら開けっ放しになってしまうこととなってしまいます。 出入口を開放して換気をしているという安心感とブランド保持を行い工数もかけないという事への解決策とすると「エアーカーテン」の一択になると思います。

エアーカーテンを利用することにより窓ガラス一枚分相当の効果を得られて空調コストを2~3割改善することが可能との試算があります。

  • ②室内環境の平準化

解決策:サーキュレーターによる室内温度の平準化

分子の軽い暖気は常に室内の上部に滞留します。天カセ型にしろ壁型にしろ空調機器

室内の上部に設置されているために上部の暖気を吸気して設定温度で止まってしまい床面は底冷えをするために自然と設定温度が過剰に上がってしまうという悪循環を繰り返します。 わかりやすく言うと室内を浴槽に置き換えて空調の作る暖気をお湯に置き換えて説明します。 室内の上部から出てくる22℃の暖気(お湯)は天井部分は22℃ですが冷めたお湯はどんどん床面に落ちてい床面は18℃となり足先が冷えることになり耐えられず「寒い」「底冷えする」の声を消すために24~25℃の室温設定が変更されます。 2~3℃上げることにより床面は多少は緩和されますがそれでも天井面の暖かさを感知して空調は止まってしまい、床面を22℃にするには28℃で運転する必要が生じてナンセンスです。 

サーキュレーターを導入して上部に溜まる暖気を床面に向けて対流を促して掻きまわしてください。 空調機器の適正な運転を行うことで設定温度を最適化することができます。 1℃の緩和は10%の削減という指標があり我慢することなく2~3℃の緩和による20%以上の削減は絶大な効果となります。 

  • ③湿度管理

解決方法:加湿器の導入

空気の湿度が下がって乾燥すると体感で寒く感じます。 逆に湿度が上がると暖かく感じるのは夏の悩みからご理解いただけると思います。

湿度計と加湿器を導入することで湿度管理を行って45%~55%の湿度を目指してください。 室温設定を緩和しても寒さを感じにくくなることに加えて、ウィルスの活動を抑える・お肌の調子がよくなるなどの健康面・美容面での効果もありますので是非実施を目指してください。

中間期の送風運転のすすめ

10月・11月や4月・5月などは冷暖房運転をすることなく過ごせる季節で中間期と呼ばれるエネルギーコストの低い時期となります。 インディアンサマー(小春日和)と呼ばれるような朝晩は冷え込むが日中は汗ばむくらいの陽気の日には冷房運転をすることなく送風運転をおすすめします。

<送風運転とは?>


外気を取り込みそのまま室内に送り込むだけのいわゆる扇風機のような活用手法です。
空調運転の90%をしめるコンプレッサを使わないために冷房運転と比較すると9割削減となります。

<送風の効果>

送風の消費電力 16.9Wh = 42銭/h

冷房運転の消費電力 2900Wh= 72.5円/h 送風運転にすることで99.5%削減

暖房の消費電力 2650Wh = 66.25円/h 送風運転にすることで99,4%削減

風が当たることで体感温度が数度下がり涼を得ることができますが暖を取ることはできないので暖房運転に置き換えることは難しいと思います。  
しかし、中間期の冷房をかけるほどではないけど、汗ばむ陽気の際には「送風」が断然お得なことはご理解いただけると思います。

<送風運転ボタンがない場合の対処>

DAIKIN社製以外のメーカー製では「送風」ボタンがない場合が多いです。 
その際には冷房運転に設定して手動で設定温度を最大値(31℃など)まで高めてください。 
冷房運転にしているのに室外機が回ることなく運転することで冷房運転をしていないこととご理解いただけると思います。